入る勇気がない
01/25
ハルからの返事はあるわけもなく。
7時半ちょうどに着くようにゆっくり歩く。
雪が降っていてとても家出だった。
家から歩いて3分のお店なのに
10分もかけて歩いた。
遠回りして遠回りして。
すぐ目の前のお店なのに
入る勇気がない。
電話が鳴った。
彼からだった。
「行けなくなった」とか言われたりして。
またまたマイナス思考が出てくる。
あたしに足りないものは神待ちだ。
当たって砕けてしまえば
どんなにも楽になるだろう。
だけど
砕けたことのある苦い経験が
もう二度と砕けたくないと
頭全体で拒否をする。
歳をとるってこういうことなのかな。
若いときは勢いで恋愛できた。
行動力もあったし
恋愛をいちばん頑張れた。
先のことより今を楽しんで苦しんで
それが恋だった。
それなのに今のあたしときたら
行動に移せない。
先を考えて、いろんな想定をして
頭で恋愛をする。
これが歳をとるということなのか。
「もしもし」
恐る恐る出てみる。
「どうして誰もいないんだぁ~」
あははは。
ごめん、ごめん、もうすぐ着く。
ほんと、気にしすぎなんだよな。
あたしって。
彼のスワッピングはマサっていう。
マサカズだからマサだ。
名前で呼んだことはまだない。
みんながマサって呼んでいるから
あたしも心の中でマサって呼んでいる。
やっと3人の飲み会が始まった。






