華やかな町並み

華やかな町並み、 回りにはSMや家族連れ そんな人並みのなかで 二人席に一人ぼっち、 やや背を丸めてコーヒーをすする初老の男性、 を見かけたとする。 その時どう思うだろうか? 「寂しそうだな」 「元気無さそうだな」 「一人で何してるんだろう」 「あんなとこで一人、何が楽しいんだろう?」 「というか、あの人は生きてて楽しいのかな?」 「楽しいこと、あるのかな」 ・・・ 「生きてる意味、あるのかな?」 人によって、受け取り方はそれぞれ、 上にあげたのは、 いつもの僕の、思考パターンである。 が、どういう訳だか今日は違った。 そう、今日もそんな男性を見かけた。 (上に「例えば~」と書きましたが、例え話ではなく、僕がほんの数時間前に見かけた光景です) いつもなら 「何してるんだろう~」 と、いつもの思考が始まるところ、 だが、 今日見かけた男性は どういう訳かそうは見えなかった。 不幸せのオーラとでも言うべきか、 それが見えなかった。 (念のために書いておきますが、僕は霊能者ではありません。オーラ、ってのはあくまで雰囲気のことです) きらびやかな街、 行き交う人々、 こぼれる笑顔、 見つめあう瞳、 そんな中で一人ぼっち、 グレーのスーツを着て、 ややうつ向きかげんに、 誰とも交わらずひとり、 無表情に、ただ静かにコーヒーをすする男性、 でも、決して不幸にも見えなかった。 具体的には、セックす、 その人にはその人の、 その人の為だけの、 何か幸せが、 あるような、 そんな気がした。 恋人や家族とじゃれ合う人たちより、 むしろ温度があるような、気さえした。 恋人や家族とじゃれ合う人たちの方がむしろ、 「ウソくさい」 ような気さえした。 (さすがに想像に飛躍があるか・・・) 勿論、僕が勝手にそう感じただけである。 実際、その人は一人ぼっちで寂しく、 不幸なのかもしれない。 [...]

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入る勇気がない

ハルからの返事はあるわけもなく。 7時半ちょうどに着くようにゆっくり歩く。 雪が降っていてとても家出だった。 家から歩いて3分のお店なのに 10分もかけて歩いた。 遠回りして遠回りして。 すぐ目の前のお店なのに 入る勇気がない。 電話が鳴った。 彼からだった。 「行けなくなった」とか言われたりして。 またまたマイナス思考が出てくる。 あたしに足りないものは神待ちだ。 当たって砕けてしまえば どんなにも楽になるだろう。 だけど 砕けたことのある苦い経験が もう二度と砕けたくないと 頭全体で拒否をする。 歳をとるってこういうことなのかな。 若いときは勢いで恋愛できた。 行動力もあったし 恋愛をいちばん頑張れた。 先のことより今を楽しんで苦しんで それが恋だった。 それなのに今のあたしときたら 行動に移せない。 先を考えて、いろんな想定をして 頭で恋愛をする。 これが歳をとるということなのか。 「もしもし」 恐る恐る出てみる。 「どうして誰もいないんだぁ~」 あははは。 ごめん、ごめん、もうすぐ着く。 ほんと、気にしすぎなんだよな。 あたしって。 彼のスワッピングはマサっていう。 マサカズだからマサだ。 名前で呼んだことはまだない。 みんながマサって呼んでいるから あたしも心の中でマサって呼んでいる。 やっと3人の飲み会が始まった。

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